2010年 12月 24日
BUON NATALE |
いよいよ今年も押し迫り、今日はクリスマスイヴ。イタリアではこの日をVIGILIAといいます。イタリアではナターレの数日には、必ず家族が集合して祝います。VIGILIAはあくまで前夜祭でナターレの主日は25日。24日はぎりぎりまでプレゼントの調達や食事会の支度におおわらわになります。日本の場合は宗教的な意味合いは薄く、デパートなどの商戦キャンペーンやパーティーの口実にすぎない感じで、うっかりするとこの日の主役がサンタクロースであると勘違いしてしまいそうですが、イタリアではさすがにカトリックの本家だけあって主人公はちゃんとイエス・キリスト。12月25日が実際にキリストの誕生日だったかどうかはさておき、教会はもちろん町のあちこち(スーパーの入り口や郵便局にも)に「プレセピオ」というキリスト降誕場面を再現したジオラマが設置されます。等身大の大規模なものから、手のひらにのる置物サイズまで大きさや種類も様々ですが、ベツレヘムの馬小屋の中にジュゼッペとマリア、ふたりの間に赤子のキリストが配され、それを馬や牛などの動物達が取り囲んでいるのが一般的。さらにフルセットのバージョンになると東方の三博士(流れ星のお告げにより救世主を礼拝すべく訪問したカスパール、バルタザール、メルヒオール、というやつね)も登場します。本来は24日の深夜までは赤子の飼い葉桶ベッドは空のまま、25日になってはじめて小さなキリストの人形を置くのだそう。日本ではかたちだけ真似たにすぎないナターレですが、それでもやはりこの日は親しい友人たちと一緒に食事をしたりして、楽しく過ごしたいものです。できれば少しだけでも、この日の本来的な意味に触れてみるのもいいかもしれません。私もクリスチャンではありませんが、図像学的興味からキリスト生誕図を飾ってみたりしています。今年は先日行ったヴェネツィアのイコン美術館の所蔵品。人物や動物たちの描写に素朴な敬虔さが感じられます。
さて、本日はふたりの子供たちのいる一家が食事会のお客様です。なので、いつもよりちょっとかわいらしいテーブルセットにしてみました。メニューはやはりイタリア版お雑煮ともいうべきボリートにしました。(正式にはVIGILIAは魚料理、25日の主日にがっつり肉料理の正餐を食べるのが習わしですが。)では皆様もBUON NATALE!
さて、本日はふたりの子供たちのいる一家が食事会のお客様です。なので、いつもよりちょっとかわいらしいテーブルセットにしてみました。メニューはやはりイタリア版お雑煮ともいうべきボリートにしました。(正式にはVIGILIAは魚料理、25日の主日にがっつり肉料理の正餐を食べるのが習わしですが。)では皆様もBUON NATALE!
by tencovenexiana
| 2010-12-24 18:12
| vita giornale