2010年 10月 16日
ZUPPAの季節 |
今年は秋なんてやって来ないかと思ってたけれど、ちゃんと季節は巡ってくるものです。しかも突然に。涼しくなると日本人としては鍋料理となりますが、イタリアではあたたかいズッパ、すなわちスープの季節が来たなと感じます。イタリアのズッパというとミネストローネに代表される具沢山の野菜スープやとろりとしたポタージュスープ。古くから伝わる豆や大麦を使ったズッパなどイタリア人のDNAに深くしみ込んだ庶民の味といえるのでは。ヴェネトのおふくろの味の筆頭には「パスタ・エ・ファジオイ」(パスタと豆)という、かなり濃度のあるズッパがあります。それからヴェネツィアでは数種の魚を使ったズッパ・ディ・ペッシェも。肉から出汁(ブロード)をとった、いわゆるコンソメのようなのはブロデットといい、これも秋から冬ことにナターレの季節によく食べます。数種の肉を使った茹で肉料理、ボリートは家族揃って食べる冬のご馳走なので(まるでお正月のお雑煮のように)ナターレにはどこの家に行ってもトルテリーニを浮かべたブロデットばかり。私も冬のおもてなし料理にはよく作ります。大鍋で作るボリートはプリモのブロデット、セコンドの茹で肉、つけあわせの野菜コントルニがいっぺんにできてしまうので、大人数で食べるのにはうってつけの料理。



では大好きなズッキーニのズッパをご紹介。作り方は呆れるほど簡単です。まず、ズッキーニとじゃがいもを3対1くらいの割合で大きめサイコロ状に切り、粗みじん切りの玉ねぎ少々、イタリアンパセリと一緒に鍋に入れます。オリーブオイルをたらし、野菜全体の半分量ほどの水を加えて火にかけます。柔らかくなるまで2〜30分煮て、蒸し煮(トリフォラート)にします。これをハンドミキサーでピュレ状にし、適当な濃度まで水を足してあたため、塩こしょうで味つけして出来上がり。つまり出汁もクリームも牛乳も使わない限りなく野菜ピュレに近いズッパなのです。食べる時にちょっと上等なエクストラバージンのオリーブオイルをたらして。これにパンと、フォルマッジオの一切れでもあれば、完璧に幸せになれます。こんなにもシンプルなのに、信じられない旨さ。客人に出すと皆間違いなく凝った料理と思うので、実はとリチェッタを明かすとびっくりされることうけあいです。実際、私も最初にマンマの手になるこのズッパを食べた時には、感嘆してしまいました。ズッパはほんわかと体も心もあたためてくれる幸せな味です。
*ヴェネツィアの家でマンマのズッパ。大好物のカルチョフィやサラミと。

*こちらは大迫力の大きなカボチャを丸ごと使ったズッパ。スモークしたリコッタチーズをおろして入れます。ウーディネ郊外コレルミッツのジェンニ宅大宴会にて。





では大好きなズッキーニのズッパをご紹介。作り方は呆れるほど簡単です。まず、ズッキーニとじゃがいもを3対1くらいの割合で大きめサイコロ状に切り、粗みじん切りの玉ねぎ少々、イタリアンパセリと一緒に鍋に入れます。オリーブオイルをたらし、野菜全体の半分量ほどの水を加えて火にかけます。柔らかくなるまで2〜30分煮て、蒸し煮(トリフォラート)にします。これをハンドミキサーでピュレ状にし、適当な濃度まで水を足してあたため、塩こしょうで味つけして出来上がり。つまり出汁もクリームも牛乳も使わない限りなく野菜ピュレに近いズッパなのです。食べる時にちょっと上等なエクストラバージンのオリーブオイルをたらして。これにパンと、フォルマッジオの一切れでもあれば、完璧に幸せになれます。こんなにもシンプルなのに、信じられない旨さ。客人に出すと皆間違いなく凝った料理と思うので、実はとリチェッタを明かすとびっくりされることうけあいです。実際、私も最初にマンマの手になるこのズッパを食べた時には、感嘆してしまいました。ズッパはほんわかと体も心もあたためてくれる幸せな味です。
*ヴェネツィアの家でマンマのズッパ。大好物のカルチョフィやサラミと。

*こちらは大迫力の大きなカボチャを丸ごと使ったズッパ。スモークしたリコッタチーズをおろして入れます。ウーディネ郊外コレルミッツのジェンニ宅大宴会にて。


by tencovenexiana
| 2010-10-16 00:10
| 料理/cucina